IEEE 日本支部

Senior Member昇格要件

[2021年9月10日更新]

Senior Member への昇格には次の条件が必要です。

  • IEEEが指定した分野内の技術者、科学者、教育者、技術経営者または創立者とする。
  • 最低10年の専門的実務経験がある者とする。
  • その10年のうち最低5年間、優れた功績を残していなければならない。

加えて、Fellow、Senior Member、 又はHonorary Memberの資格を持つIEEE会員3名からの推薦状(References)が必要である。
例を参照する

Requirements for IEEE Senior Member Grade

 

IEEE指定分野

・工学
・コンピューター科学・情報技術
・物理科学
・生物・医療科学
・数学
・通信技術、教育、経営、法務

10年間の専門的経験

申請者の専門的実務経験の年数がカウントされます。
10年間の専門的経験には、修学期間と就業期間の両方を含めることができますが、両者が重複している期間はいずれか片方としてカウントされます。
修学期間は内容によって以下の年数を含めることができます。

  • IEEE指定分野において学士号を取得した場合:3年間
  • 学士号および修士号を取得した場合:4年間
  • 博士号を取得した場合:5年間

5年間の優れた功績

申請者の多くは、 「優れた功績には特別な賞、特許または極めて洗練された技術的偉業が求められる」と誤解していますが、そうではありません。 チームリーダー、業務監督者、プログラムやプロジェクトを担当する技術者、論文発表等を成果の尺度とする研究者や科学者、 または研究内容や出版物を用いて授業内容を考え、教鞭に立つ教職員、これらの価値ある職務は、全て以下に示す優れた功績に該当します。

  • 価値のある 職責 または 成果
  • 工学・科学論文、書籍または発明の発表
  • 科学的または工学的に重要な仕事を技術的に方向付け、もしくはマネージメントした実績
    (但し客観的証拠が必要)
  • 科学・工学職の発展に対する充分な貢献
  • IEEE指定分野における重要な科学・工学教育課程の開発
  • 技術文書作成、特許権行使、特許法等の分野における上記に準ずる貢献

Senior Member昇格に相応しい優れた功績は、申請直近の数年間を対象としている訳ではありません。 したがって、Life MemberやRetired Memberも昇格の対象となります。

推薦状 (References)

申請者はまた、Senior Member、FellowまたはHonorary Memberの資格を持つ現役のIEEE会員から3通の推薦状を提出しなければなりません。 職場の同僚または研究分野での知人に推薦状をお願いするのが最善です。

Senior Member/Fellow の探し方

Senior Member申請方法 [準備(推薦人の選定)] 参照

推薦状の提出について

Senior Member申請方法 [Step 3 推薦人が推薦書を提出] 参照

昇格が認められた例

以下はSenior Member昇格に相応しい優れた功績の例です。 いずれの場合も、要件を満たした3通の推薦状が提出されていることを前提とします。

Case1

ある申請者/被推薦者は、IEEE technical Societyの一つに含まれる研究領域で学士号を取得し、卒業後、7年間の実務経験を積みました。 これは10年間の実務経験という要件を満たします。上記の実務経験の中で、最低5年間に渡り重要な職責(チームリーダー等)を担いました。

Case2

ある申請者/被推薦者は学士号を取得して卒業後、1年間産業界に就業し、続いて大学院生として2年間を過ごして修士号を取得しました。 続く5年間は、Case1と同様に産業界で優れた功績を残しました。

Case3

ある申請者/被推薦者はIEEE指定分野において学士、修士および博士号を取得しました。 博士号取得後、大学、産業界または官公庁において5年間の優れた功績を残しました。 (例:博士号を取得し准教授に昇格後、5年間を大学教職員として過ごす)

Case4

ある申請者/被推薦者は、学位は取得していませんが、技術者として電子産業に長年従事してきました。 10年前、技術者レベルの地位に就き、それ以降その業務を続けています。 その期間中には、最低5年間に渡る優れた功績を残しました。

Case5

ある申請者/被推薦者は、数年前に定年退職し、最近はその職業から離れていました。 定年退職前に、その申請者/被推薦者は、5年間の優れた功績を含む、少なくとも10年間の専門的実務経験がありました。