LMAG Nagoya では、経験豊富な会員より、研究・開発に係る経験、今後の技術開発の方向性など、現役のIEEE会員の皆様に役立つようなテーマで講演・話題提供をいただき、それをもとに参加者が自由に討論できる交流会を行うことにいたしました。第1回目を今年3月に企画しておりましたが、コロナ感染症の問題で延期をさせていただきました。今回はウェブ会議にて開催させていただきます。現役の皆様にもふるってご参加いただけますようお願い申し上げます。
日時:2020年11月28日(土)13:30から16:30まで
場所:ウェブ会議
参加費:講演会 無料
ご出席ご希望の方は下記にメールをいただけますようお願い申し上げます。
返信先: lmag.nagoya@gmail.com
締切: 2020年11月21日(土)
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LMAG Nagoya
研究開発情報交流・講演会(11月28日(土))に出席いたします。
ご氏名:
ご所属:
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ウェブ会議にはWebexを使う予定です。その使用法については、
https://www.jaist.ac.jp/iscenter/remotemeeting/cisco-webex-meetings/
をご参照ください。講演者も含め参加者の方々には、設定が必要です。また、画面共有などを行う場合には、そのための画面選択をする必要があります。事前にチェックいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。
【 講演 】
1.松本 正 (北陸先端大)
「ネットワーク情報理論とワイヤレス通信」
シャノン理論のネットワークへの拡張である、ネットワーク情報理論の最新の成果をいかにワイヤレス通信に役立てるか、また、その限界はどのように与えられるのか、という遠大なテーマのもとにインダストリー時代からフィンランドオウル大学ワイヤレス研究所、そして現職と、30年近くこの研究を行ってきました。最近では、歪を許す分散マルチターミナル情報源符号化をどのように変形して、メッシュネットワークやリレー通信システム、さらに、ワイヤレスセンサーネットワークやInternet-of-Things (IoT)、Vehicle-to-Things (V2X) では、ネットワーク情報理論がどのように解釈されるべきか、またその性能限界は何かを明らかにすることにチャレンジしています(定年を来年3月に控えた身分にはふさわしくない挑戦かもしれませんが、「数学」というツールを使いこなせれば、定年後にも一人で継続できます。)これは、IoTや、V2X, Edge Computingなどでは、End-to-EndでLosslessである必要がない(IoT通信はデータの再現が目的ではなく、正しい判断をすることが目的)代わりに、膨大な数のデバイスが分散している環境を想定しているので、パケット単位には歪を許しても(Lossy)でも、情報の相関に関する知識を持ちれば、Ultra Reliable Low Latency Communication (URLLC) が可能と考えられるからです。過去の経緯を紹介しつつ、ここへ至る研究の発展を含めて、初心者を対象として、概略的な(あまり専門的にならないような)講演を行う予定です。
2.市川 雅也 (元三菱重工)
「重工業界での或る電気系技術者の経験」
重工業会社に入社した電気系学生の一人として、自分を中心として経験を共有する。どのような知識・能力が必要とされたか、大学教育と会社の仕事の関係に関する感想等。
3.梅野正義 (名古屋工業大学名誉教授、シーズテクノ㈱)
「最近の太陽電池・光発電とソーラーカーの可能性」
太陽エネルギーを電気に変換する太陽電池は、化石燃料の代替あるいは温室効果ガス削減の理由で、すでにシリコン(Si)太陽電池で住宅用や発電所用の太陽光発電システムとして、発電部門に使用されており、年々増加する傾向である。今後、太陽光による発電量は、2050年には世界の発電量の20数%にもなる予測が発表されている。一方、運輸部門では、世界のエネルギー起源のCO2排出量の約1/4を占めていることから、CO2排出削減が求められており、電気自動車が2025年頃から急激に販売数が増加することが予想されている。電気自動車が普及すると、電気自動車への電気の供給が増加してくる。その電気を火力発電のようなCO2排出する電力ではなく、電気自動車自体に十分に発電する太陽電池を搭載すれば、全体としてCO2排出しない自動車が可能となる。
今後自動車の電動化が加速的に進んでいく中で、この太陽電池だけで走行するソーラーカーが注目されている。NEDO報告によれば、変換効率31%の太陽電池で、50km以上の距離を太陽電池だけの発電で走行が可能となる試算されている。課題は、有害物質を使わない太陽電池で30%以上を達成することである。
本談話会では、最近の太陽電池・光発電の動向と有害物質を使用しないソーラーカー用の高効率太陽電池としてグラフェン/ Si 太陽電池の可能性について述べる。
4.水野 彰 (豊橋技術科学大学名誉教授)
「感染予防への静電気技術の可能性」
発電所の排ガス浄化などに使われている電気集塵は、ウイルスや菌などの空中に浮遊している微粒子の除去にも有効である。特に低圧損であるという特徴により、大風量の空気浄化装置とすることができる。また、微粒子の荷電に用いているコロナ放電などの放電プラズマは、化学的に反応性の高いラジカルを発生する。このラジカルは、ウイルス不活化や殺菌効果を有する。加えて高電界、特にパルス高電界は導電性液体や生体にも印加可能で、細胞膜の絶縁破壊等による物理的な殺菌も可能である。水中でのパルス的絶縁破壊は強力な衝撃波と強い紫外線を発生するため、これらも殺菌に寄与する。これまでの研究報告を中心に感染防止に役立つ静電技術を紹介する。