IEEE CPMT Society Japan Chapter

第33回IEEE CPMT Society Japan Chapter イブニングミーティング
33rd IEEE CPMT Society Japan Chapter Evening Meeting
（開催案内）

主催: IEEE CPMT Society Japan Chapter

日時：2016年10月7日(金) 13:00 - 17:00
(受付開始 : 12:30)

場所

福岡システムＬＳＩ総合開発センター2階会議室
福岡県福岡市早良区百道浜三丁目８番３３号（092-832-7151）

会場アクセス

市営地下鉄空港線西新駅下車→西新パレス前バス停より乗車。福岡タワー南口で下車（約8分）

概要

　いよいよ、半導体のスケーリング則が終焉を迎え、半導体技術ロードマップ専門委員会も２０１６年３月をもって終息し、ＩＴＲＳ（国際半導体技術ロードマップ）の最終版が２０１６年７月に発行された。ＩＴＲＳ終息後、次のロードマップをどうするかということに関して、２０１６年８月に、ヘテロジニアス・インテグレーション・ロードマップに関するワークショップが東京で開催され、ＳＥＭＩ，ＩＥＥＥ　ＣＰＭＴ関係者で徹底討論がなされた。一方、ＩＴ産業は、ビッグデータを柱に、更なるデータ量の増加、特に、非構造化されたデータが大量に生成されることを受けて、クラウド側に人工知能を導入する動きが活発になっている。２０２０年には、４４ＺＢなるデータが生成されることが予測され、そのデータのおよそ半分がセンサーによって生成される。まさに、ＩｏＴの社会到来である。クラウド側の負荷を軽くするために、エッジ側であるセンサーを更にインテリジェント化し、意味のあるデータだけをクラウドにあげる仕組作りが急務となっている。その中で、脳を模倣した圧倒的低消費電力の新型デバイスが注目を浴びており、このセミナーでは、今後のＩＴ社会の動向を見据えながら、必要とされるハードウェア技術に関して、議論する。

概要

　ウエハ積層技術（WOW)を用いた三次元大規模集積技術について検討を行った。バンプやCuポスト用いないバンプレス配線と超薄化、また薄化ウエハの裏面をデバイスウエハ表面に積層する技術（Back-to-Face)は、従来の技術（マイクロバンプとチップ同士の積層）の代替技術となるカギとして注目されている。本技術では、チップ間の電気的接続にはんだバンプやCuポストのプロセス工程が不要になる。2ミクロンに達するウエハの超薄化を用いれば、接続配線長が大幅に短縮されるだけでなく、同時に三次元チップ全体の体積が小さくなり、配線接続孔（TSV)のアスペクト比が低減される。開発したWOWプロセスは、薄化後Back-to-Faceで積層するため、300mmウエハはもとより異形サイズのチップ積層において応用可能であり、積層数に原理上制限がなくなる。このWOW積層方法は、多層配線（BEOL)の層間絶縁膜成膜を薄化ウエハの積層で置き換えたようなもので、BEOLプロセス工程と互換性がある。チップ積層に比べウエハ積層のスループットは劇的に大きいため、製造コストの観点から将来の三次元プロセスの量産をけん引すると考えられる。本講演では、WOWプロセスを紹介し、従来の微細化と対比しながら高いエネルギー効率で動作するテラバイト級メモリについて述べる。

概要

　4年後の2020年には、最新のLTE-A性能に対して40倍ほどの通信速度の5Gモバイルの運用が始まる。それに伴いモバイル端末のメモリーバンド幅も2019年には4倍の100GB/sを超え、Ethernetも2020年には100GbEから400GbEの時代に突入する。データセンタサーバその膨大なデータ処理能力が5倍以上の性能を実現する必要があるのはいうまでもない。対象アプリケーションの性能要求のトレンドとそれを支えるICデバイスのパッケージ技術に着目する。それぞれのロードマップについてのレビューを通して、それらの課題と立ち上がりのシナリオについて議論する。アプリケーションとして自動車を含むIoTデバイスやウエアラブル端末、スマートホーン（スマホ）を中心とするモバイル端末、そのデータを中継する基地局、データセンターまでを接続するネットワーク、そしてデータセンター及びHPCと関連するアプリケーション全体を見渡し、ボトルネックになる部分の可能性も含めて性能要求を実現できるかどうかをレビューする。

概要

　高効率で電力変換・制御をおこなうパワーエレクトロニクス技術は電気エネルギーの有効利用をする中核的技術であり、パワーエレクトロニクス機器の心臓部に当たる重要部品がパワーモジュールである。パワーモジュールはパワー素子をパッケージング技術により百W級から数MW級までの民生、産業、自動車、電鉄・電力に幅広い分野に適用可能としたパワー半導体製品である。この応用分野は成長・拡大を続けており、パワーモジュールへの要求も多様化してきている。これに応えるパッケージング技術について、基本性能、構造、構成要素技術について動向を踏まえながら報告する。