WIE女性研究者ランチミーティング@MIRU2019(2019年7月31日(水))
2019年7月31日,IEEE JC WIE,関西支部WIE,名古屋支部WIEおよび仙台支部WIEが合同主催する「MIRU女性研究者ランチミーティング」が,MIRU2019の会場であるグランキューブ大阪で開かれました.本イベントはMIRU2019実行委員会および株式会社センスタイムジャパンにも後援としてご協力していただき,43名の参加者の中,2つの講演とフリーディスカッションが行われました.
会議の冒頭では,矢守恭子名古屋支部WIE会長の司会のもと,IEEE R10 Secretary/千葉商科大学副学長の橋本隆子先生から開会の挨拶およびIEEE JC WIEの活動紹介がありました.
その後,一つ目の講演として,立命館大学前副学長/情報理工学部特命教授の田中弘美先生より,「私の研究者人生 -CVからVRまで30年-」というタイトルの講演が行われました.その中では,今よりも女性研究者が進出しづらい時代での田中先生の挫折や苦労, そして乗り越えて築き上げた業績について述べられました.田中先生が定年後の今も女性研究者として新たなVR分野に挑戦している姿勢は,参加者に深い感銘を与えました.また,二つ目の講演として,IEEEフェロー/(株)東芝研究開発センター メディアAIラボラトリーの奥村治彦博士より,「企業研究者が期待する女性研究者像 -ウーマンオブザイヤー受賞 福島理恵子を育てた経験から-」というタイトルの講演が行われました.福島様は奥村様と共に研究者として東芝で3Dテレビなどを世に輩出し, 現在政界の分野でも活躍されているとのことでした.福島様の事例は特に若手女性研究者達に勇気を与えたものでした.どの講演も参加者にとって大変参考になりました.
講演に対する質疑応答の時間では,今後女性が更に社会に進出していける世の中をどのように作っていくべきか等の内容について, 講演者と参加者の間でそれぞれの経験を交えた熱心な意見交換が行われていました.
本イベントの参加者43名の内訳は,大学教員・研究者13名(30%),企業研究者15名(35%),大学院生9名(21%),学部生6名(14%)であり,男性研究者も一部含まれていました.
女性研究者,女性技術者,また,次世代を担う女子学生の交流を促進することが本イベントを実施した目的です.女性研究者の先輩にあたる方々の貴重なお話は,特にこれから活躍されていく若手研究者や大学院生・学部生に貴重なロールモデルを示すこととなり,自分自身の目標を再設定するきっかけにもなったのではないかと思われます.可能であれば来年も継続していきたいと考えています.