2010 APEC女性リーダーズネットワーク(WLN)会合サイドイベント
「理系女性のためのグローバルキャリアディベロップメント」(2010年9月22日)
2010年9月22日,IEEE JC WIEが主催するパネルディスカッション「理系女性のためのグローバルキャリアディベロップメント〜APECエコノミーのロールモデルに学ぶ」が,2010APEC女性リーダーズネットワーク会合のサイドイベントとして,女性と仕事の未来館で開かれました.学術界,産業界等から約200名の参加者が集まり,日本,中国,オーストラリア,チリで活躍する女性6人をパネリストに迎え,女性のキャリアアップに関する諸問題について活発的にディスカッションを交わしました.
会議の冒頭で,2010APEC WLN実行委員会副実行委員長,リコーITソリューションズ株式会社取締役会長執行役員である國井秀子氏より,「日本企業におけるジェンダーバイアスの現状と施策」というタイトルの基調講演が行われました.その中で,國井氏は1)日本企業における人材の多様性を図る必要性と緊急性,2)日本企業におけるジェンダーバイアスの現状,問題の発生原因,女性のキャリア形成の難しさ,3)問題を改善するため日本企業での施策,そして,4)本人のキャリア形成について述べました.
基調講演の後に,東京工業大学学術国際情報センター教授山口しのぶ先生の司会の下で,パネルディスカッションを行いました.パネリストの一部の,イレーナ・アトフ氏(IEEE Women in Engineering会長,オーストラリア Telstra Comporation, Network Architecture Reliability Group技術部長),シャオ・フォンジン氏(中国 青島大学副学長,Qingdao Haier Qingdao Software Co., Ltd.取締役副会長),エリザベス・フォン・フランド氏(チリ Universidad Catolica del Norte准教授)らは,APEC女性リーダーズネットワーク会合のパネリストも勤めた方であり,それに加え,松浦由美子氏(日本電信電話株式会社 NTTサービスインテグレーション基盤研究所主幹研究員),松山科子氏(ソニー株式会社 システム技術研究所シニアリサーチャー,統括課長)もパネリストとして参加しました.
パネルディスカッションでは,各パネリストが経歴,キャリアパス形成において大事な経験等がそれぞれ紹介された後,キャリアにおける最悪な経験,仕事と個人生活のバランスの取り方,視野を広げるためのネットワーク構築,つまずいた時のスイッチ切り替え等についてお話しされました.パネリストたちは,会場からの質問にも熱心に答え,インターラクティブで,中身の濃いディスカッションでした.
IEEE JC WIE: reported by Jien Kato (Nagoya University), translated by Basabi Chakraborty (Iwate Prefectural University)