IEEE Kansai Section 会員各位 IEEE MTT-S 会員各位 IEEE MTT-S Kansai Chapter Chair 真田 篤志 ********************************************************************** 「ふっ素樹脂多層基板と5G/Beyond5G・6Gへの展開」ワークショップ開催案内 ********************************************************************** 概要: ふっ素樹脂基板は低誘電率・低誘電正接の利点から高周波用途で利用されて きましたが、多層基板としては高温の成形が必要となるため活用することが 困難でした。本セッションでは新しいふっ素樹脂のビルドアップ多層基板を 提案します。初めに、5G以降Beyond5G/6G時代の高周波基板のニーズを紹 介し、続いて、ふっ素樹脂多層基板の実現のカギとなる接着フィルム、ふっ 素樹脂多層基板の工法、多層基板に対応したふっ素樹脂基板材料などについ てご講演を頂きます。 ●主催: IEEE MTT-S Kansai Chapter ●日時: 2021年3月27日(土) 13:00〜17:00 ●場所: オンライン開催 (Zoom ウェビナーを利用) ●参加資格: どなたでも参加できます。 ●参加費: 無料です。 ●事前申し込み: 文末にある「聴講について」の案内をご覧下さい。 ●プログラム テーマ:ふっ素樹脂多層基板と5G/Beyond5G・6Gへの展開 オーガナイザー:石田 薫(日本ピラー工業株式会社) 第一部 講演 講演1 ・タイトル:基板製品から見た5GとBeyond5G/6G ・Title:5G,Beyond5G and 6G usages from PCB material point of view ・講師: 石田 薫(日本ピラー工業株式会社) Kaoru Ishida, Nippon Pillar Packing Co.,Ltd. ・概要: 5G携帯電話システムはsub6に引き続き28GHzや39GHzの展開も進め られ、さらにより高速化とより広いカバレッジを実現するためにBeyond5G, 6Gへと進化を続ける方向でロードマップが描かれている。また、国主導で 産官学連携の取組も始まり、Beyond5G/6G時代に向けたアクティビティは どんどん加速していくことが予想される。このような通信システムの進化 の中でミリ波帯の基地局や100Gbpsを超える高速サーバー・インフラなど に使用される特に多層基板に対する要求が現状の主に熱硬化性樹脂を使用 している構成から、どのように変化していくのか、どのようなことができ れば良いのかをふっ素樹脂基板を含む高周波基板材料の視点で考察する。 講演2 ・タイトル:ふっ素樹脂多層基板向け低伝送損失接着フィルムの開発 ・Title:Development of ultra-low loss adhesive film for multilayer PTFE substrate ・講師:岩倉 哲郎(昭和電工マテリアルズ株式会社) Tetsuro Iwakura, Showa Denko Materials Co., Ltd. ・概要:近年、車載用ミリ波レーダーや5G(第5世代移動通信)で重要な 高周波技術への注目度が高くなっている。このような背景から、ミリ波の高 周波帯に対応可能な基板材料として、低伝送損失フィルム材料(AS-400HS) を開発したので紹介する。AS-400HSは、低誘電特性(Dk;3.0,Df;0.0023) で、低粗度の銅との高い接着を有するため、低伝送損失性を示す。また、 優れた高絶縁信頼性や加工性(ドリル加工性、めっき付き性)を兼ね備えて いる。さらに、AS-400HSは、高周波対応に優れるふっ素樹脂基板とも良好な 接着性を有するため、ふっ素樹脂基板の多層化に適応可能なフィルム状の接 着剤(ボンディングフィルム)としても使用できる。 講演3 ・タイトル:5G/Beyond5G、6Gで必要となるふっ素樹脂ビルドアップ基板の加工と課題 ・Title:The assignment of manufacturing PTFE build up PCB is required for 5G, beyond 5G and 6G ・講師: 高木 裕紀(関西電子工業株式会社) Hiroki Takagi, Kansai Denshi Industries Co., Ltd. ・概要: 今後、ますますミリ波帯でのアプリケーションの開発が進み、ミリ 波帯の特性が非常に優れているPTFE材料の使用、検討の機会が増加すると考 えられる。しかしながら、PTFE材料の多層構造を検討した場合、300℃以上の 高温プレスが必要であることや加工の難易度が高いことにより、PTFE材料での 多層基板はあまり多く用いられない。6Gへ時代がシフトするにあたり多層構造 はより小型化、高密度化が進み、多層構造でも通常の多層構造だけではなく、 ビルドアップ工法が主流となってきている。それに伴い、PTFE材料での多層構 造が可能なだけではなく、ビルドアップ工法で多層構造への適用が必須条件に なると考え、現状の課題抽出を行った。課題に対して改善方法を検討し、ビル ドアップ工法での加工可能なプロセスの検討並びに電気特性でもPTFE材料の優 位性があるかテスト評価を行った。上記評価より今後のPTFE材料を用いた多層 構造体の将来性について紹介する。 講演4 ・タイトル:多層基板構成に適したふっ素樹脂基板材料の開発 ・Title:New Fluoro-Carbon resin substrate material development suitable for High frequency Multi-layered PCB configuration ・講師: 奥長 剛(日本ピラー工業株式会社) Takeshi Okunaga, Nippon Pillar Packing Co.,Ltd. ・概要: ふっ素樹脂基板は低誘電率・低誘電正接の利点から高周波用途で幅 広く使用されてきた。しかしながら、ふっ素樹脂基板はスルーホール接続信頼 性を求められる多層基板としては、厚み方向の線膨張係数が大きいことからあ まり採用されていなかった。この課題を解決するため、低損失特性を維持しな がらスルーホール接続信頼性をクリアできるように厚み方向の線膨張係数を抑 制したふっ素樹脂基板NPC-F300ASを開発した。そして、特にミリ波帯で使用さ れる高周波基板材料に求められる低誘電率ばらつき特性が実現できていること を新しい誘電率測定方法によって、従来の基板材料と比較し優位性があり、さ らに実際のミリ波アンテナを用いたベンチマーク試験を行い、アンテナ性能の ばらつきの抑制も実現できていることを確認したのでここで報告する。 第二部 パネルディスカッション コーディネーター: 石田 薫(日本ピラー工業株式会社) パネリスト: 岩倉 哲郎(昭和電工マテリアルズ株式会社) 高木 裕紀(関西電子工業株式会社) 奥長 剛(日本ピラー工業株式会社) なお、最新の情報は下記のサイトにてご確認ください。 http://www.ieee-jp.org/section/kansai/chapter/mtts/ https://ieee-jp.org/section/kansai/chapter/pho/ *******聴講について******* ご聴講(2021年3月27日(土)13:00〜17:00)を希望される場合は、 下記のリンクからご登録、ご聴講願います。 https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_ElQLukDQRC-W4MCNdL3GLA なお、ウェビナーのリンクは下記URLにも掲載しています。 ■ IEEE MTT-S Kansai Chapterのホームページ http://www.ieee-jp.org/section/kansai/chapter/mtts/