IEEE MTT-S 会員各位
IEEE Kansai Section 会員各位
IEEE MTT-S Kansai Chapter
Chair 石川 容平
IEEE MTT-S Kansai Chapter では、メタマテリアルや無線電力伝送に続く、マイクロ波応用で
新産業を興すための新しい研究開発領域をサーチする目的で、新しく策定しました戦略的研究
領域のマイクロ波通信システム&デバイス技術より、マイクロ波から光を横断した無線通信シス
テム&デバイスの融合技術に焦点を当てたワークショップを開催する運びとなりました。
この分野で活躍されております著名な講演者をお招きし、最新の研究動向についてご紹介頂き
ますので、皆様、是非奮ってご参加下さい。
マイクロ波材料・デバイスの反応・設計・
測定法のワークショップ開催のご案内
概要: 近年、材料や物質とマイクロ波との直接相互作用に関する有益かつ興味深い実験事例
が数多く報告され、その現象を科学的に説明するための研究が精力的に行われている。マイク
ロ波と直接相互作用する材料・物質は固体、液体、粉体等の形態を有しているが、これらを
用いた化学反応の制御や電子デバイスの設計には、対象とする材料・物質のマイクロ波帯にお
ける誘電特性や磁気特性、及びその周波数依存性や温度依存性等を総合的かつ定量的に理解し
ておくことが極めて重要である。
本ワークショップでは、水溶液、有機材料、酸化鉄系粉末材料、誘電体・磁性体材料等のマ
イクロ波帯における各種特性の測定法や測定結果を紹介していただき、それら特性の化学反
応やデバイス設計への活用事例について、幅広い議論を行う。
●主催: IEEE MTT-S Kansai Chapter
●日時: 2011年 7月 30日 (土) 13:00~17:00
●場所: 龍谷大学 ともいき荘
〒602-8019 京都市上京区室町通下長者町通下ル近衛町38番地
案内地図 http://www.ryukoku.ac.jp/tomoikiso/access.html
●参加費: 無料
●参加資格: どなたでも
●事前申し込み: 文末の「参加調査票」をご利用下さい。
*参加人数把握のため事前申し込みにご協力下さい。
● プログラム
テーマ: マイクロ波材料・デバイスの反応・設計・測定法
-マイクロ波反応に用いる各種材料・デバイスの特性とその活用事例-
オーガナイザ: 田村 博(村田製作所)、張 陽軍(龍谷大学)
講演1.
『マイクロ波を用いた高分子合成』
講師: ○竹内 和彦 氏、長畑 律子 氏、中村 考志 氏((独)産業技術総合研究所)
概要:
マイクロ波は物質を内部から直接加熱する高速で均一な加熱源として食品の調理やセラミックス
の焼結等の産業分野で広く活用されている。高分子合成分野でも既に多くの論文や特許が報告さ
れ、大きな反応加速効果が見いだされるなど、省エネ、CO2排出削減、環境負荷や製造コストの
低減など多くのメリットが期待されている。本講演では主に高分子合成プロセスへのマイクロ波
の応用の現状について概説する。また当研究グループで開発したポリエステル樹脂の合成プロセ
スについて、反応系の誘電特性評価を活用したスケールアップや実用化へのステップ等を紹介す
る。
講演2.
『製鉄における鉄酸化物のマイクロ波特性』
講師: 林 幸 氏 (東京工業大学 大学院理工学研究科 助教授)
概要:
高炉における製銑プロセスでは多量の炭酸ガスを排出する。原料を加熱し、還元反応を起こすの
に必要な熱エネルギー源を、非化石燃料により発電した電気で与えることが出来れば、炭酸ガス
発生量を大幅に削減できる。
電気による熱エネルギー源としてマイクロ波に着目した。マイクロ波は粉末原料の加熱に適して
おり、気固反応である製銑プロセスにおいて有利である。効率を上げるためには、原料のマイク
ロ波吸収特性を知る必要がある。そこで、粉末状の酸化鉄および炭材の複素誘電率・透磁率測定
について周波数および温度依存性を明らかにした。
講演3.
『マイクロ波駆動化学反応と計算化学』
講師: 柳田 祥三 氏(大阪大学 名誉教授)
概要:
マイクロ波エネルギーで進行する溶液系反応は、反応会合状態にある分子系での発熱であり、熱
発生が反応分子系に触媒的に作用する。マイクロ波で始動する化学反応は、迅速かつ定量的に進
行するのみならず、反応生成物に選択性を与える。密度汎関数理論(DFT)にもとづく計算化学に
より、マイクロ波駆動反応が熱触媒的であることを例示、気体系マイクロ波駆動反応は電磁波
エネルギーによる電子発生駆動と説明する。
講演4.
『半導体デバイスのEMC特性測定法とモデリング』
講師: 和田 修己 氏(京都大学大学院 工学研究科電気工学専攻 教授)
概要:
半導体デバイスの動作速度の高速化・高集積化に伴い、動作時に発生する高周波ノイズが他のシ
ステムに与える電磁妨害の問題が大きくなっている。デバイスが発生する高周波の伝導性・放射
性電磁雑音の測定法の国際標準規格(IEC 61967)、および外部からの電磁妨害に対する耐性
(イミュニティ)評価法規格(IEC 62132)が策定され、その周波数帯域はGHz帯に及んでいる。
また、デバイスの高周波ノイズシミュレーションのためのモデル(IEC 62433)の標準化も進め
られている。これらEMC特性の測定法とシミュレーションモデルの抽出に用いる測定について紹
介する。
講演5.
『マイクロ波用誘電体セラミクスの低損失化のための格子欠陥制御』
講師: ○田村 博 氏((株)村田製作所 技術・事業開発本部)
石川 容平 氏 (京都大学 生存圏研究所 特任教授)
概要:
誘電体フィルタは小型・低損失・高温度安定性の特徴をもち、今日の携帯電話の興隆に大きく貢
献した電子デバイスである。このフィルタには比誘電率が20から100で、誘電損失が小さく、かつ、
誘電率の温度係数が0 ppm/℃近傍の誘電体セラミクスが用いられた。
本講演では、これら誘電体セラミクスのマイクロ波帯における誘電特性と赤外活性な格子振動と
の関係を実験的・理論的に検証する。また、誘電体結晶を構成するイオンの不規則配列や酸素欠
陥等に関する実験事例を通して、誘電損失の低減に有効な格子欠陥の制御法を議論する。
-----参加登録のお願い-----
会場・配布資料の準備のため、なるべく正確な参加人数を見積もりたく存じます。
当日参加も可能ですが、以下のいずれかの方法で事前申し込みに是非ご協力下さい。
申込締切:7月24日(日)までにお申し込みいただけると幸いです。
■Web登録
IEEE MTT-S Kansai Chapterのホームページ
http://www.ieee-jp.org/section/kansai/chapter/mtts/
にアクセスいただき、右下に表示されます「参加登録」より参加登録をお願いします。
■電子メール登録
以下の参加調査票を
龍谷大学 張陽軍(zhang@rins.ryukoku.ac.jp)にお送り下さい。
-----参加調査票-----
開催日:2011年7月30日(土)
お名前:
ご所属:
ワークショップ:出席/欠席 (該当する方をお残し下さい)
-----------------