講演会概要
主催:IEEE Electron Devices Society Kansai Chapter
於:京都市下京区キャンパスプラザ京都第一会議室
平成13年6月15日
出席者:73名(企業41名、大学32名)
9:00−9:05 挨拶: 野澤 博(京大)
Session1 座長: 丹羽 正昭(松下)
9:05−9:50 「SOCのための新しいデバイス・材料技術」
講師:マンチャンダ博士(ルーセント)
要旨:最近 PC 及び通信産業界で注目を浴びている SOC(System on Chip) の動向を述べ、この高性能化への要求にこたえる技術に焦点を当て紹介する。現在のシリコン酸化膜技術の限界、High K、Embedded Memory DRAM,Flash & FRAM)、多層配線、高周波や光配線の将来について言及する。
講師紹介:アゲレ社(旧ベル研)部長、専門は半導体、誘電体、界面。現在の 関心は SOC 用新材料、デバイス。IEEE Senior Member。EDL 編集者(1989-94)、IEEE−SISC 技術委員長(1993/2)、IEDM 役員(1994-98)を歴任、現在 IEEE EDS AdCom VLSI 回路デバイス委員会委員、DL の資格を有す。IEEE 以外の学会でも活躍中。
9:50−10:35「High-K ゲート絶縁膜:ZrO2,HfO2及びそのシリコン化合物」
講師:リー先生(テキサス大学)
要旨:「High-Kゲート絶縁膜研究の成果をレヴューした後、我々が行った次に 示す点における成果について述べる。Si との熱的安定性、バンドギャップ、比誘電率、Si との応力緩和、TaN ゲートを用いた MOSFET 評価、Si 中における Zr、Hf の挙動、表面処理の効果。
講師紹介:テキサス大学オースチン校教授、カルフォルニア大学学部、修士を1980、1981、カルフォルニア大学バークレー校の Ph.D 1988年取得。TRW 社(1981-1984)でバイポーラ回路設計に従事。1988年からテキサス大学オースチン校に移り活躍中。専門は誘電体の破壊と信頼性、 High-K 誘電体と電極技術の半導体メモリ応用。論文200件以上。 受賞も多数。High-K 誘電体関連において最近の招待講演、SRC(CA, USA Oct.2000)、ULSI Workshop(Grenoble,France,Jan.2001)、6th Workshop on Ultra-thin Oxide(Japan,Jan.2001)Nano-Device Technology Symposium (Taiwan, April 2001)
Session 2 座長: 西村 正(三菱)
10:35−11:20 「CMOSスケーリングの限界ー何処までいけるの?」
講師:タウアー博士(IBM社)
要旨:MOSFET スケーリング則のそもそもから説き起こし、この理論が何処まで適用できるか次の点から述べる。シリコンバンドギャップ幅、熱エネルギ−などのスケーリング不可能なパラメータの存在、原子レベルまで到達したときの量子力学的効果、これらの各種リーク電流に対する効果、これらの 限界を打ち破るスーパーハローや High-K ゲート膜、Thin SOI、Dual Gate のような構造および低温動作 CMOS など。
講師紹介:台湾国立大学を1967年卒業、カルフォルニア大学バークレーの Ph.D 1974年取得。1975年から79年、NASA でジョセフソン接合素子の研究に従事。1979年から81年、ロックウェルで II−VI 化合物半導体の 研究に従事。1981年以降 IBM 社ワトソン研究所でシリコン技術の 研究に従事。成果として Latchup-free 1um CMOS, Self-aligned TiSi2, 0.5-um CMOS and BiCMOS, Shallow trench isolation, 0.25um CMOS with n+/p+ poly gates, SOI, Low -temperature CMOS, and 0.1 um CMOS. IEEE フェロー(1998)、EDS EDLの編集長。DRC, IEDMの技術プログラム委員、また VLSI のプログラム副委員長。受賞件数は10。論文数は120以上。11の USP を所持。著書としてケンブリッジ大学出版から「Fundamentals of Modern VLSI Devices」(1998)がある。
11:20−11:25 まとめ: 数村 勝(松下)
Photo Caption:Dr. Manchanda(1) at DL Meeting in Kansai Chapter,
Kyoto, Japan, 15 June 2001
Photo Caption:Dr. Manchanda(2) at DL Meeting in Kansai Chapter, Kyoto,
Japan, 15 June 2001
Photo Caption:Professor Jack C. Lee (2) at DL Meeting in Kansai Chapter,
Kyoto, Japan, 15 June 2001
Photo Caption:Professor Jack C. Lee (2) at DL Meeting in Kansai Chapter,
Kyoto, Japan, 15 June 2001
Photo Caption:Dr. Taur (1) at DL Meeting in Kansai Chapter, Kyoto, Japan,
15 June 2001
Photo Caption:Dr. Taur (2) at DL Meeting in Kansai Chapter, Kyoto, Japan,
15 June 2001